長岡市議会議員としての活動実績

令和3年6月議会 建設委員会(市発注の新築工事における工事監理者について、乱数使用指示の適正性について、左岸バイパスの南北延伸事業について)

2021.09.04

◆諏佐武史 委員  私からは、大きく3点質問をさせていただきます。
 まず、市発注の新築工事における工事監理者について伺います。今定例会の一般質問でも少し触れさせていただきましたが、平成30年に当市から発注された消委第1号中之島出張所新築工事監理委託を事例に挙げます。本会議における論点を2つ挙げさせていただきます。まず1つ目は、公文書の入札日と実際の入札日が異なっている点。もう1つは、工事監理が正しく行われていたのかという点です。今述べた2点を取り上げましたが、建設委員会では所管に係る工事監理の範囲で質問をさせていただきます。
 本会議でもさせていただいた説明を改めてさせていただきますと、事例に挙げたような工事を行う場合、建築基準法第2条、第5条により、工事監理者を定めることとされております。工事監理の定義については、建築士法第2条第8項によれば、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することとされております。
 また、それとは別に当市発注の新築工事は、長岡市建設工事請負基準約款に従って、市職員である監督員を設置します。設置しない場合もあるようですが、設置する場合の監督員の権限は今述べた長岡市建設工事請負基準約款第10条に定められております。
 そこで、今回の質問において、様々な書類が9月3日と、実際の日付と異なる日付が当市に保管されている公文書に示されているということでございます。財務部長からは、慣例で工事と監理委託の契約日を合わせるという御答弁を頂いていたのですが、この辺は都市整備部の都合という事前の聞き取りがございました。この工事契約日と工事監理委託契約日を同日とする理由について、最初に伺いたいと思います。

◎石橋 施設営繕担当課長  工事監理の見積り等の事務関係の処理日につきまして、建築工事の工事契約が行われた日に合わせたという事務処理は、財務部契約検査課の所管の事務でございまして、当委員会の所管事務ではないため回答は差し控えさせていただきたいと考えております。

◆諏佐武史 委員  この工事契約日と監理委託契約日が、なぜ同日なんですかということを事前に聞き取りで確認させてもらったのですが、契約検査課からは、これは都市整備部の都合ですという回答だったのですけれども、所管外ということですので、次の質問に移りたいと思います。
 次に、まず工事監理者決定までの業務について伺います。この工事においては、平成30年9月3日に施工業者が決まって、着手届が提出されたということです。その後、24日間は監理者不在の状態が続いて、9月27日に工事監理者が決定されたということであります。この空白の24日間に、先ほど述べた建築基準法で定める工事監理者はいなかったということですが、この間は工事の監理業務は行われていたのでしょうか。

◎石橋 施設営繕担当課長  工事契約日の9月3日から9月27日までの間につきましては、工事監理を実施することができる能力を持つ監督員が設計図書と施工計画の照合などの業務を行っておりました。

◆諏佐武史 委員  次の質問ですが、監督員が工事監理を行える根拠は、何に基づいてその監督員が工事監理をされていたのでしょうか。

◎石橋 施設営繕担当課長  工事監理を行う根拠でございますが、長岡市建設工事請負基準約款に基づいて工事監理業務を行っております。

◆諏佐武史 委員  長岡市建設工事請負基準約款について、事前の聞き取りで教えていただいた第10条に基づいているということだと思います。この第10条には項が1から6まであるのですが、この条文のどの文言をどういう解釈をして監督員が工事監理を行うということができるという理解になるのでしょうか。

◎石橋 施設営繕担当課長  第10条の第2項に監督員の権限が記載されておりまして、例えば(2)に、「設計図書による工事の施工のための詳細図等の作成及び交付又は受注者が作成した詳細図等の承諾に関する権限」と書いてございまして、こちらに基づいて業務を行っております。

◆諏佐武史 委員  御答弁は理解いたしました。この点については、後日検証させていただこうと思います。
 次に、官製談合事件における乱数使用指示について伺います。今定例会における私の一般質問に対して土木部長から、平成31年4月と令和2年6月に行われた市の内部調査によって、乱数は使用していなかったことを確認したという御答弁がございました。この調査は、どのような調査だったのでしょうか。

◎松木 土木政策調整課長  調査の内容についてお答えします。
 1回目は、平成31年4月に当時の土木部長から各課長に対して、設計担当者に現場の状況に関係のない数値を使っていたのか確認するよう口頭により指示があり、調査を行っております。
 2回目は、令和2年6月に現場の状況に関係のない数値を用いるよう指示のあった平成30年度の工事の設計書について、図面や数量計算書を確認しております。

◆諏佐武史 委員  御答弁を頂きましたが、今の聞き取り調査の内容について、どのような聞き取りをして、どのような結果が得られて乱数を使用していなかったという結論に至ったのか。その聞き取りから結果に至るまでの具体的な内容について、もう一度御答弁を願えますか。

◎松木 土木政策調整課長  調査の内容をもう少し申し上げますと、1回目の調査につきましては口頭による指示がありまして、ヒアリング形式で行っております。
 2回目は、同じように指示があった中で、図面や数量計算書を一つ一つ丁寧に確認をした上で指示のあった確認をしております。
 調査の結果でございますが、いずれの調査においても現場の状況に関係ない数値は用いていなかったことを確認しております。

◆諏佐武史 委員  分かりました。
 次に、指示系統について伺います。先日の本会議で土木部長から、上司から課長などの管理職を通じて担当者へ指示されたものと御答弁があったのですが、その上司とはどなたでしょうか。当時の技監なのか、土木部長なのか、その点の詳しい説明をお願いいたします。

◎松木 土木政策調整課長  上司とは誰かということでございますが、当時の技監と土木部長になります。

◆諏佐武史 委員  当時の技監と土木部長というお二方が出てこられたと思うのですが、一番最初にその指示を出された方はどちらでしょうか。

◎松木 土木政策調整課長  当時の技監になります。

◆諏佐武史 委員  分かりました。
 次に、乱数使用の適正性についてであります。本会議での一般質問と繰り返しになるのですが、乱数もしくは総務部長が答弁されたように、積算で現場の状況に関係のない数値を用いるようにという指示があったということは、これまでの答弁で明らかになっているところであります。
 17日の本会議において、今考えると適正だったか、不適正だったかという質問をさせていただいて、土木部長からは担当者が行った積算を当該上司が承認し、手続が進められていることから、くじ引き削減対策として問題がない指示だったと思われるという御答弁だったと思いますが、これに対して今年3月の建設委員会ではこう答弁されています。上司からくじ引き削減対策としまして現場の状況に関係のない数値を使うようにと指示があったが、設計担当者においてはそれを用いると設計の妥当性について説明ができなくなるので、そのような数値は使用しなかったという御答弁でした。3月の当委員会では、上司の指示に従うと妥当性について説明ができなくなるので、指示に従わなかったと御答弁があったわけです。全く異なる答弁だと思うのですが、この点についてもう少し詳しい説明をお願いいたします。

◎松木 土木政策調整課長  一般質問で答弁がありましたとおり、上司からの指示は口頭による大まかなもので、設計書の複雑化をさらに進めるという趣旨で行われ、担当者もそのように受け取ったものと判断しております。結果的に担当者が行った積算を当該上司が承認し、手続が進められていることから、くじ引き削減対策として問題のない指示であったと思われます。

◆諏佐武史 委員  何回も繰り返しになってしまって大変恐縮なんですけど、問題がないという結論を出されているということになると、3月の当委員会では妥当性について説明ができなくなるから、結果的に設計担当者はこういう数値を使わなかったと御答弁をされています。その点の詳しい説明をということで質問させていただいたので、指示に問題はなかったという結論と、妥当性について説明ができないため使わなかったという部分が、私から見ると食い違っているように見えるのですが、この点の詳しい説明がなかったと思うので、その点をもう一度御答弁願えますか。

◎松木 土木政策調整課長  くじ引き削減対策の指示は担当者へ伝わっていたと考えており、問題ない指示と思われます。設計担当者は、現場の状況に関係のない数字を用いると設計の妥当性について説明できなくなるためそのような数字は使用しなかったことについては、上司の口頭による大まかな指示を担当者はその趣旨を酌んで実行したものと判断しております。問題のない指示であり、食い違いや矛盾はしていないと考えております。

◆諏佐武史 委員  趣旨を酌んで対応するという御答弁であったのですが、このたびの指示は設計担当者においてその指示の趣旨を酌んだ対応をされたと思うか、しない対応をしたのかという点について、どのようにお考えでしょうか。

◎松木 土木政策調整課長  くじ引き削減対策の趣旨を酌んで実行しております。

◆諏佐武史 委員  分かりました。
 くじ引き削減対策としてという御答弁を今も頂いたし、先日の本会議でも御答弁を頂いたのですが、くじ引き削減対策としてはという言葉が気になりますけれども、こういった指示は法令上も問題ないと認識しているということでよろしいですかね。

◎松木 土木政策調整課長  そのとおりです。

◆諏佐武史 委員  分かりました。明確な御答弁を頂きましたので、次の質問に移ります。
 次に、左岸バイパスの南北延伸事業について伺います。まず、左岸バイパスの南北延伸事業の位置づけについて伺います。

◎太刀川 道路建設課長  長岡市の将来的な道路整備の方向性を示す長岡版広域道路ビジョンにおいては、左岸バイパスは信濃川左岸の南北軸を担う広域幹線道路としまして、中越地域の強化すべき連携軸の1つとして位置づけております。

◆諏佐武史 委員  次に、事業の概要と進捗状況について伺います。

◎太刀川 道路建設課長  左岸バイパス南北延伸事業ですが、フェニックス大橋西詰から長岡南越路スマートインターチェンジまでの約4.8キロメートルを南延伸事業、国道351号、大手大橋先線から長岡北スマートインターチェンジまでの北側約3キロメートルを北延伸事業として、平成27年度より着手しております。
 南延伸につきましては、これまで越路中沢地内の600メートルが道路盛土及び路盤工事が完成しております。今年度は、引き続き中沢地内及び神谷地内での道路新設工事と国道迂回路の築造及び歩行者横断地下道の新設工事を行う予定です。進捗率は、事業費ベースで令和3年度末で33%となる見込みになります。
 次に、北延伸については、これまで長岡北スマートインターチェンジから700メートルの道路新設、それから古正寺地内の600メートルの4車線化が完成しております。また、国道8号から北側1.7キロメートルの道路新設及び橋りょうの下部工事を行っております。今年度は、引き続き国道8号の交差点工事、それから橋りょうの上部と下部の工事、併せて堺町から道路新設工事を予定しておるところです。進捗率は、事業費ベースで令和3年度末で94%となる見込みです。

◆諏佐武史 委員  分かりました。
 最後に、今後の予定について伺います。

◎太刀川 道路建設課長  南延伸につきましては、引き続き越路中沢地内と神谷地内の道路改良工事のほか、国道351号との立体交差部のボックス工事に着手する予定です。
 北延伸につきましては、国道8号との丁字路交差点供用を9月頃に予定しております。詳細な供用開始の時期が決まりましたら、SNSや広報等でお知らせしたいと考えております。
 また、北延伸事業全体ですが、長岡北スマート流通産業団地の整備完了に合わせて令和4年度末に完成の見込みであります。
 南北延伸ともに国の交付金を有効に活用しまして、早期の完成に努めてまいります。

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