日記

県議会12月定例会の報告 ⑶柏崎刈羽原発について ①UPZ圏における避難計画の問題

2024.01.16

  • 柏崎刈羽原発で事故が発生した場合、UPZ内、つまり原子力発電所から半径30キロメートル以内では、放射線量が基準を超えた地域から避難等することを想定しており、事故の規模や天候によってはUPZ内の住民の大部分が避難を強いられる可能性は否定できません。
  • UPZ内には約41万人の住民がおり、これらの住民がバスで避難することを想定した場合、1台につき40人乗車しても最大1万台程度のバスが必要となりますが、必要なバスが確保できるのか、疑問に感じます。
    当然全部バス避難というのは非現実的で、マイカー避難も検討しなくてはなりませんが、緊急時の位置づけは曖昧と認識しています。
  • 県は、最悪の場合、つまり事故の規模や天候によって、例えば大規模な放出が集中的に始まって大部分、避難しなければならないような場合、UPZ内でバスやマイカーを利用して避難する住民が何人だと把握し、避難のためのバスは何台確保できると見込んでいるのか確認しました。

答弁は、

県では、令和2年に実施した原子力災害時の避難手段に関する調査結果に基づき、UPZ圏住民41万人のうち、約6万人がバスで避難すると試算しており、約1,400台の大型バスが必要となる一方で、残りの約35万人は自家用車で避難すると試算している。
県内のバス保有台数は約2,000台あり、災害時にはバス事業者に協力を要請する

ということでした。

ほかの質問

「新潟県原子力災害広域避難計画」では、UPZ内の住民の避難は、準備・情報収集ののち、まず屋内退避が行われ、避難開始は放射線量が実測で500μSv/hになってからと定められています。避難にあたっては、一般公衆の年間被ばく限度量は1mSvであることを考えれば、2時間で避難しないと限度量を超えてしまうこととなります。

混乱が予想される中で、どう考えても2時間程度で避難することは現実的ではないと考えますが、県は、住民が被ばく限度量を超えないよう避難することが実際に可能と考えているのか確認

答弁

健康に影響なく、かつ混乱なく実行できるよう避難計画の実効性を高めていく

と答弁がありましたが、まだ再稼働議論が行える段階にないと考えます。

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