日記

官製談合事件の質問趣旨

2020.07.05

先日投稿したように、今年3月議会に引き続き、「官製談合事件について」一般質問しました。

大変多くの方から意見や感想をいただき、特に「事件が発覚して1年が経ったのに、いまさらなぜ、この問題を取り上げるのか」という趣旨の意見を多くいただきました。

最も大きな質問の目的は、ほとんどわかっていない事件の内容、原因、背景について明らかにすることです。

事件発覚直後、市長は「市政始まって以来の不祥事」と述べ、市議会は「事件の徹底的な検証を求める」とする決議を全会一致で可決しました。

事件発覚から3ヶ月程が経った頃、市の元幹部職員二人、県議秘書、業者の社員、計4名に有罪判決が下りました。直後の昨年6月、市は「事件の背景や原因は裁判によって明らかになったため、市として調査は行わない」と完結させました。しかし、裁判によって明らかになったのは75件以上と証言されたうちの3件でしかなく、不可解な点も多いうえ、事件や裁判の内容についての市による説明は皆無でした。

こういった状況から、私と関貴志議員(無所属・6期)はまず実態を明らかにする必要があると考え、新潟地方検察庁にて刑事確定訴訟記録を閲覧し、新たな事実と思われる原因等を確認しました。そのうえで、記録内容の正確性を求めるため、土木工事の専門家に検証や再積算を要請し、複数の弁護士から様々な角度で記録内容の公開にあたっての注意、市発注工事における実務上の妥当性や違法性について検証を重ねてまいりました。

その結果、「裁判によって明らかになったのはごく一部であり、事件の背景や原因についてはほとんど闇に葬られたままである」という結論に至りました。

また、責任関係もあいまいです。市は、「逮捕された元幹部職員2人の倫理観が欠如したために事件が起きた」としていますが、3・6月議会の答弁で、一連の談合システム構築・維持・強化については逮捕された元職員以外の内部組織や幹部職員が関わっていたことが明らかになりました。

こういった部分から、「市が組織的に官製談合に関与していたのではないか」という疑いも生じており、本当に元職員二人に全責任があるのか疑問です。

いずれにせよ、「事件の徹底的な検証」を求めた市議会として、実態や原因を明らかにするため、事実関係を質すことは当然の責務と考えます。

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